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産業医学推進研究会
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最終更新日:2024年11月25日
全国大会
第33回全国大会
実行委員長
西 賢一郎(ジヤトコ 統括産業医,20回生,産推研会長,医学部同窓会副会長)
事務局長
佐藤 裕司(富士通 産業医,産推研 副会長,12回生)
中谷 淳子(産業医科大学産業保健学部 教授,産推研 副会長,専攻科13期生 )
日時
2021年11月27日(土)10:00~18:00
(オンデマンド配信 12月10日(金)~12月24日(金))
会場
会場とオンライン(Zoom)のハイブリッド開催
会場:クロス・ウェーブ府中 大研修室B(204研修室)
テーマ
「新しい社会と産業保健の融合~Society5.0 を見据えて~」
(参考:
Society5.0(内閣府HP内)
)
プログラム
(敬称略)
◇第1部 会員活動報告-わたしたちがんばってます!-
司会 産推研 教育研修理事(増田 将史,楠本 真理,樋上 光雄)
【医学部】
司会 増田 将史(イオン 統括産業医,18回生)
演者 國枝 佳祐(パナソニック 産業医,29回生)
白坂 泰樹(古河電工 産業医,30回生)
【産業保健学部 看護学科】
司会 楠本 真理(三井化学 保健師,看護学科2期生)
演者 竹村 友 (東海旅客鉄道 保健師,看護学科18期生)
三好 美希(ダイハツ工業 保健師,看護学科18期生)
【産業保健学部 環境マネジメント学科】
司会 樋上 光雄(産業医科大学,衛生学科3期生)
演者 山根 裕一(小松製作所 衛生管理者,環境マネジメント学科6期生)
鶴原 一樹(オムロン 衛生管理者,環境マネジメント学科8期生)
◇第2部 鼎談(ていだん)「労・使・学」
「日本の働く人々がいきいきできる環境を作るために、産推研への期待」
司会 西 賢一郎
登壇者 小菅 元生(日本労働組合総連合会 労働法制局)
明石 祐二(日本経済団体連合会 労働法制本部)
堀江 正知(産業医科大学 副学長,3回生)
◇第3部 シンポジウム
「新しい社会と産業保健の融合~Society5.0を見据えて~」
司会 佐藤 裕司,中谷 淳子
【基調講演】井上まり子(帝京大学大学院 公衆衛生学研究科 准教授)
【パネルディスカッション】
パネリスト
医師(産業医):
藤野 善久(学術,15回生)
山本 誠(広報,21回生)
守田 祐作(会計,24回生)
保健師:
橋元 仁美(IT,看護学科8期生)
山下 奈々(広報,看護学科11期生)
衛生管理者・
作業環境測定士:
樋上 光雄(学術,衛生学科3期生)
荒木 譲司(広報,環境マネジメント学科7期生)
【全体討論】
◇オンライン懇親会
参加者数
261名
報告
山瀧 一(君津健康センター,15回生)
2021年11月27日(土)、産推研第33回全国大会を開催しました。今回は産推研理事を中心に実行委員会を組織し、感染防止対策を検討の上、セミナーハウス クロス・ウェーブ府中(東京都府中市)からオンラインによるライブ配信および事後のオンデマンド方式での配信を行う形態としました。大会には約280名の参加登録をいただき、またリアルタイムには261人の参加がありました。多くの参加者に会場の熱気を伝えることができたのではないかと思います。
開会式では実行委員長挨拶ののち、来賓として厚生労働省 労働衛生課長 髙倉俊二様、産業医学振興財団 理事長 清水 英佑様、学校法人 産業医科大学 理事長 生田 正之様、産業医科大学 学長 尾辻 豊様より、それぞれのお立場から産業医科大学卒業生と産推研への熱い期待、励ましの言葉をいただきました。
第一部では『会員活動報告 わたしたちがんばってます! 』と題し、それぞれの学部・学科出身の6名の演者からの熱いメッセージが送られました。
まず國枝 佳祐氏(パナソニック,29回生)から、産業保健の現場で身につけた手法の展開、産推研のネットワークを活かした研究活動への取り組みが紹介されました。
続けて白坂 泰樹氏(古河電工,30回生)は、スタッフとのコミュニケーションと信念・missionに軸を置きながら展開してきた活動を紹介し、今感じている課題とこれからの取り組みについて発表されました。
竹村 友氏(JR東海,看18期生)は、鉄道業における活動を紹介した後、産業看護職としての5年間のステップアップ、成長とチャレンジの過程を振り返り、職域接種の活動についても報告されました。
三好 美希氏(ダイハツ,看18期生)は、将来も見据えて臨床経験を積んだのち、産業保健の現場に転身してからの取り組み、また職域の場では生産ラインとの協働、臨床経験を活かした新型コロナワクチンの副反応への対応など、それまでのキャリアを活かした活動を報告されました。
山根 裕一氏(コマツ,環6期生)は、衛生管理者として出発したのち防災や安全衛生、交通安全にまで仕事を広げたこれまでの歩み、また労働安全衛生マネジメントシステム導入や国際的な活躍についても発表されました。
鶴原 一樹氏(オムロン,8期生)は「人生をよくする」という出発点から学びを広げ、働く環境をよくすることに注目した研究活動の紹介、また現場では「良い点探し」の重要さを強調されました。
続く第二部 鼎談「労・使・学」「日本の働く人々がいきいきできる環境を作るために、産推研への期待」では、小菅 元生様 (連合)、明石 祐二様(経団連)、堀江 正知先生(産業医大,3回生)がそれぞれ個人として登壇され、率直な意見交換を行いました。
まず、働く人の健康を取り巻く諸問題と産業保健専門職の果たす役割をテーマに3つの話題について意見交換が行われました。「1.産業医・産業保健機能の強化」について、働き方改革と産業医をめぐる変化について意見が交わされました。この改革が現場の問題から法令改正につながるという流れとは逆に、政策として安全衛生とは別のところから持ち込まれたこと、企業の中においては労使と産業医・産業保健スタッフの関わり方についての課題と期待が話し合われました。
「2.自律的な化学物質管理」について、これまで国内にはその担い手となる専門職が育っていなかったこと、将来国家資格として認められるようになるためにも担い手の育成が必須であること、一方で胆管がんの事例など、労使で現場の安全衛生について話し合うことの重要性にも言及がありました。
「3.治療と仕事の両立支援」については、安全配慮義務・公平公正さとの関わり、主治医を含め関わる人が相互に理解を深めることの重要性、さらに産業医がいない職場での展開について話題が広がりました。
続けて、「健康でいきいき働く」ことについて、事前に産推研会員に調査した「働く人のいきいきと、そこに関わる産業保健スタッフ自身のいきいきは関連している」という結果も踏まえ、それぞれの考えを話し合いました。風通しの良い職場を作るために肩書で呼ばない・呼びつけにしないという取り組み、労組としてのハラスメント対策が重要であるという意見、一方で職業生活以外の領域に会社側が踏み込むべきか否かという課題、キャリア形成や兼業副業の問題などが示されました。
最後に、労働衛生の今後の課題とその対応として「快適職場形成、小規模事業場への展開、科学技術の活用」というテーマについて意見が交わされました。産業医の選任規模の見直しや共同選任、事業場を単位とした現行法令を見直し現場に権限を持たせていく、大手が関連する小規模事業場をフォローする・労組が組織化していくなどの解決策が話し合われました。また技術的にはドローンやIoTによるセンシング技術、オンライン診療の活用が産業保健にも変革をもたらすのではないかとの可能性も示されました。
第三部は、「新しい社会と産業保健の融合~Society5.0を見据えて~」では、井上まり子先生(帝京大院・公衆衛生学)より社会疫学の立場から基調講演をいただきました。サイバー(仮想)とフィジカル(現実)を高度に融合させたシステムによる課題解決というSociety 5.0の概念を紹介されたのち、雇用関係に依らない働き方・兼業や副業・テレワーク、シェアリングエコノミーなど、場所/時間/契約が自由な働き方の中で、どうすれば働く人の健康を守ることができるのか、問題提起とともに情報共有ツールの有用性について示唆をいただきました。続いて、産推研理事会メンバーが司会(佐藤 裕司氏(富士通)・中谷 淳子氏(産業医大))・パネリスト(藤野 善久氏(産業医大)、山本 誠氏(ヤマハ)、守田 祐作氏(日本製鉄)、橋本 仁美氏(電通)、山下 奈々氏(リコー)、樋上 光雄氏(産業医大)、荒木 譲司氏(三菱電機))として参加し、討議を深めました。討議の中では、技術の活用として遠隔面談におけるホログラムや表情強調・アラートシステムの可能性、ビッグデータ活用による職場改善や有所見化の予防、優先順位付けの分析などの可能性が話し合われました。一方で、遠隔対応と現実の組織のずれによる管理の問題、ドローンや遠隔での見落としの問題、野心的だがメリットが感じにくく有用性があまりないツールの存在など、課題も多く採り上げられました。行う側の視点ではなく、対象となる側の気持ちを忘れてはならないこと、現場に即した地道な介入が重要であることへの示唆が印象的でした。
閉会式では、当会顧問 東 敏昭先生より、会の流れを総括しての講評をいただきました。その中で、インドやアフリカでの無線通信の発達など、目に見えにくい大きな変化が起きていること、そのような中で新しい価値を創出しルールメーカーとなることの重要性、なぜ健康が必要かという根本に立ち返ることに示唆をいただきました。
続けて懇親会は、会場とオンラインでのハイブリッド実施という野心的な取り組みになりました。会場では講師、シンポジスト、パネリストが討議から話題を広げるとともに懇親を深めました。またオンラインでは新企画「会社名ビンゴ」で相互に懇親を深め、大いに盛り上がりました。
配信中、回線の不具合などで参加いただいた皆様にはご不便をおかけしましたが、スタッフの臨機応変な対応と配信を担当した株式会社アクセライトの担当者の支援で最後まで配信を続けることができました。ご参加頂いた会員の皆様、会場へご来場またはオンライン参加による来賓の皆様、講師の先生、また会の実施に多大なご支援を賜った実行委員会の皆様、関係する皆様に心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。
次回は2022年11月19日(土)に関東地方会が主幹で開催いたします。会員の皆様の多くのご参加をお待ちしております。
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