東海地方会
2023年2月18日 第27回研究会
- 日時
- 2023年2月18日(土) 13:30~16:45
- 会場
- ウインクあいち 1205号室 & オンライン(Zoom)
- プログラム
- 【会員発表】
座長:西 賢一郎(ジヤトコ,医学部)
- 杉野 美由紀氏(本田技研工業 鈴鹿製作所,医学部)
「今後の産業保健活動に向けて」
- 栗木 美幸氏(ブラザー工業,看護学科)
「生涯健康づくり ~運動無関心層の多い30・40代向けプログラムの紹介~」
- 軸丸 靖章氏(聖隷福祉事業団保健事業部 聖隷労働衛生コンサルタント事務所,環境マネジメント学科)
「私の仕事 労働衛生機関での20年」
【特別講演】
座長:春田 美緒(三菱重工業,看語学科),西 賢一郎(ジヤトコ,医学部)
講師:鳥羽山 睦子先生(聖隷福祉事業団保健事業部 事業管理部保健看護管理室)
演題名:「看護職による保健指導の実際」
- 参加者数
- 33名(会場12名,オンライン21名)
- 報告
- 小田 泰成(プライムアースEVエナジー,環境マネジメント学科8期生)
2023年2月18日(土)開催の東海地方会第27回研究会について報告いたします。
今回は会場+オンライン(Zoom)のハイブリッド開催とし、感染対策に留意した上で開催しました。会場12名、オンライン21名(計33名)の皆さまにお集まりいただきました。
第一部では、会員3名から活動報告がありました。
杉野 美由紀氏(本田技研工業,31回生)からはメンタルヘルス対策について具体的事例を使って復職に関する対応の改善提案例、また今後の取り組み内容として一次予防を充実させる目的でストレスチェックの集団分析結果を活用しつつ管理監督者教育の見直しについて検討中だと説明いただきました。毎年受けているストレスチェックについてしっかり分析を行い、活用されていることに驚きました。
栗木 美幸氏(ブラザー工業,看護学科7期生)からは産業医学推進研究会 功績賞を受賞された記念に最近のブラザー工業内で取り組まれた活動をご紹介いただきました。アクティブエイジングを目指して運動習慣が少ない30代や40代のための「ヨガ」「筋膜リリース」プログラムの実施効果について説明いただきました。申し込み率を上げるために動機づけを促すメールや内容の見える化を行い、実際に大きな効果が得られたとの紹介をいただきました。報告の最後に実際にプログラムの一部「ヨガ」をみんなで実践し、効果を実感しました。実際に「ヨガ」を体感することで普段気にしない呼吸を意識することができました。
軸丸 靖章氏(聖隷福祉事業団保健事業部 聖隷労働衛生コンサルタント事務所,衛生学科4期生)からは、入社してからの20年について活動報告いただきました。軸丸氏は2021年度に栄えある大久保利晃産業保健研究奨励賞を受賞されています。測定士だけでなく他の専門職との連携をして作業環境測定や特殊健康診断の適正化を行った事例を紹介いただきました。今後は化学物質管理の自律的管理に関するサポートが重要であり、しっかりサポートを行うためにオンライン相談窓口等を検討しているとのことでした。オンライン相談窓口は興味があり、ぜひ今後お話を聞いてみたいと感じました。
第二部では特別講演として「看護職による保健指導の実際」の演題にて鳥羽山 睦子先生(聖隷福祉事業団 保健事業部 保健看護管理室 顧問)に講演いただきました。保健指導とは何かということから保健指導に必要な三要素として知識・技術・態度を解説いただくとともに、実際の指導事例について分かりやすく説明いただきました。生活習慣病を予防するために視覚的に分かりやすい資料の作成や動機づけ面接法を取り入れたチェンジトークに着目する保健指導を実施されていました。選ばれる健診機関であるために特定保健指導サービスに関しては「品質マネジメントシステム」を用いて森 晃爾教授方からの外部監査を受けながら保健指導の一定レベルでの品質維持を行っているそうです。また、重症化予防の取り組みとして、糖尿病等をもった労働者を対象にしたセミナーや合宿を主催した事例を紹介いただきました。最近の活動内容として、メンタルヘルスと女性特有の健康管理に力を入れられており、月経前症候群(PMS)による就業影響や女性が抱えやすい健康課題を紹介いただきながら、会社に対するサポートを促されていることを解説いただきました。
鳥羽山先生は外部活動として「産業保健と看護」の監修とともに、「保健指導リソースガイド」のホームページ内での記事投稿、日本看護協会で保健指導のコツをインターネット配信といった産業看護保健職の方々がより活躍するのを後押しする活動にも積極的に取り組まれていました。
なかでもチェンジトークについては業務に生かせる部分があると感じました。ぜひ今後使っていきたいと感じました。
次回の研究会は現時点では2023年の夏頃で検討中です。
開催概要確定後ご案内いたします。多くの会員の皆様の参加をお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。