九州地方会
2016年10月1日 第38回研究会
- 日時
- 2016年10月1日(土) 9:00~18:00
- 会場
- 産業医科大学 ラマツィーニホール(小ホール)
- 共催
- 第34回産業医科大学学会
- プログラム
- ◇シンポジウム【産推研九州地方会主催企画】(13:00~14:50)
テーマ:『the TENSHOKU やりがいとキャリア形成について考える』
座長:
吉積 宏治先生(吉積労働衛生コンサルタント事務所)
いもと ちえこ先生
演者:
〈 転職を経験した立場から〉
鈴木 英孝先生(アマゾンジャパン)
浜口 伝博先生(ファームアンドブレイン)
大渡 聡子先生(西部ガス)
長嶺 紘子先生(西鉄人事サービス)
〈就職支援の立場から〉
中村 早人先生(産業医科大学進路指導部)
中谷 淳子先生
(産業医科大学産業保健学部 産業・地域看護学講座)
高橋 慶先生(パソナメディカル)
〈就職を受け入れる企業の立場から〉
傍島 浩之先生(ブリヂストン)
- 参加者数
- 学内98名,学外32名(医師21名 看護職11名 うち会員19名 非会員14名)
- 報告
- 2016年10月1日(土)、産推研九州地方会第38回研究会、第34回産業医科大学学会が開催されましたのでご報告いたします。
産推研九州地方会主催企画は「the TENSHOKU やりがいとキャリア形成について考える」でした。はじめに座長の吉積先生より企画趣旨のご説明を頂き、続いて演者の先生からお話を賜りました。はじめに転職を経験した立場から鈴木英孝先生(アマゾンジャパン合同会社)、浜口伝博先生(ファームアンドブレイン有限会社)、大渡聡子先生(西部ガス株式会社)、長嶺紘子先生(西鉄人事サービス株式会社)の順にお話を賜りました。転職を経験した立場からは、「貢献」というキーワードがあがりました。転職を考えたきっかけ(前職を辞めようときめたきっかけ)は、自分が貢献できた、やれることはやった、という達成感を得られたためという先生、やりたい業務が次の職場でできそうだったからという先生もいらっしゃいました。逆に、転職をせずにとどまる理由として、子育てしている中でのちょうどよい働き方ができること、まだここでできることがあると思えるから、自分の売りがまだみつかってから、などが挙げられました。現状に満足せずやりとげ、さらなるキャリアアップや仕事の幅を広げるために積極的に動くという姿勢がありました。
就職支援の立場から中村早人先生(産業医科大学進路指導部)、中谷淳子先生(産業・地域看護学講座)、高橋慶先生(株式会社パソナメディカル)の順にお話を賜りました。中村先生からはこれまでのアンケート等のデータをもとに、客観的な現状をお伝えいただきました。条件交渉など大学だからこそできるバックアップもあるという心強いお話もいただきました。中谷先生からは、保健師はほとんどが女性であり、男性より転職を余儀なくされるライフイベントが多いことを前提に、「良い仕事から降りないでほしい、キャリア形成と豊かな人生と自己実現を両方考えてほしい」というご助言をいただきました。高橋先生からは、人材派遣会社をよくリサーチして1社に絞らずに探してほしいこと、条件交渉は個人ではやりにくいものなので人材派遣会社を活用してほしいこと、転職の理由を明確にポジティブに持っていてほしいというご助言をいただきました。
最後に就職を受け入れる企業の立場から傍島浩之先生(ブリヂストン)よりお話を賜りました。なぜ会社に産業医や保健師を置くのかは企業によってさまざまな理由がある。そのためお互い本音で語ってお互いを知って入ってきてほしいという想いを語られました。求職者も企業側も一緒に仕事ができるかどうか見極めるために本音を語ることは必要なことだと感じました。
質疑応答では、転職するにあたっての責任の有り方、産業保健スタッフの給料が上がらない要因や現状、どういう人材なら転職せずに引き留めておきたいと思うのか、さらには給料が上がっていかない理由についてなど、通常ではないような意見も飛び交いました。転職がいいという話ではなくいかにして自分のキャリアを高めていくか、天職としていくか模索している現状が見えました。時間が足りないほど盛会の内に終了しました。今回は久しぶりの参加の会員も多くみられ関心の高さを感じました。
大学学会、医学部同窓会、産推研共催の懇親会には100名近くのご参加をいただきました。学内98名、学外32名(医師21名 看護職11名 うち会員19名 非会員14名)
懇親会は、東京から駆けつけて頂いた医学部同窓会長土肥先生のご挨拶に始まり、産業保健学部正野教授による優秀ポスター賞授賞式、産推研宮本会長による乾杯と続き、森山理事長様から差入れ頂いたドリンクと同窓会副会長大和教授にて調達して頂いたオードブル類を堪能しながら、楽しい時間を過ごすことができました。二次会は学長室を開放いただき、演者の先生方のご参加もあり盛会となりました。
ご出席いただいた皆様やご登壇・ご支援頂いた皆様、バックアップ頂いた職員の皆様、懇親会の準備と片付けをいただいた修練医の先生方・学生の皆様、地方会スタッフと当日ヘルプの皆様、ありがとうございました。