関東地方会
2025年3月8日 J-ECOHスタディ(職域多施設研究)第136回検討会:特別講演シリーズ
(産推研関東地方会 後援)
- 日時
- 2025年3月8日(土) 14:00~17:00
- 会場
- TKP神田ビジネスセンター 502号室
- 主催
- 職域多施設研究会
- 後援
- 産推研関東地方会、アリスの会
- 参加者数
- 25名
- 報告
- 堀 愛(筑波大学,医19期卒)
職域多施設研究 第136回検討会が、2025年3月8日(土)TKP神田ビジネスセンター(東京都)にて25名の参加者を迎えて開催されました。
産推研関東地方会とアリスの会のご後援に感謝し、以下にご報告させていただきます。
開会挨拶:加部 勇先生(クボタ)
曽根 智史先生(国立保健医療科学院)
COVID-19パンデミック後の感染症対策について、またアカデミアと行政とのコミュニケーションの取り組みについて、本検討会への期待を込めてそれぞれコメントいただきました。
研究動向:「医療従事者におけるCOVID-19調査の状況」
山本 尚平先生(事務局)
医療従事者における抗ヌクレオカプシド抗体価(N抗体)の経時推移と、抗スパイク抗体価(S抗体)に関連する諸要因について、国立国際医療研究センターチームの研究成果が報告されました。
特別講演:「日本におけるワクチンを含む予防や治療の今後の戦略」
大曲 貴夫先生(国立国際医療研究センター)
COVID-19パンデミックにおける医療や政策を振り返り、特に不足していた3点として、平時からの備えの不十分さ、変化する状況に対応する柔軟性の欠如、そして正確な情報発信と共有の不足、が挙げられました。そして今後の日本の感染症危機管理の戦略について、新型インフルエンザ等対策政府行動計画の改定のポイントを解説いただきました。
教育講演:「職域での感染症予防対策の事例」
堀 愛(筑波大学)
職域の風疹対策や筑波大学HPVワクチン接種プロジェクト等の事例を通して、感染症対策における産業医の役割を整理しました。
総合討論では、事前アンケートの結果をファシリテーターの堀より報告し、大曲先生も交えて、参加者の活発な質疑が交わされました。
土肥誠太郎先生(前代表)の総評では、感染症対策も他のリスクマネジメント同様にエンドポイントを設定して議論すること、その上でリスクコントロールの効果を科学的に評価することの重要性をご教示いただきました。
山本誠先生(副代表)の閉会挨拶では、リスクコミュニケーションにおける産業医と事業者との信頼関係の重要性についてコメントいただきました。
当日は雪模様の中、終了後の懇親会に場所を移した後も議論が尽きず、熱気あふれる会となりました。