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最終更新日:2017年10月5日

東海地方会

2017年8月5日 第16回研究会

日時
2017年8月5日(土) 13:30〜16:50
会場
ウインクあいち(愛知県産業労働センター) 11階 1102会議室
プログラム
第一部◇特別講演 13:30~15:00
初瀬 勇輔氏(ユニバーサルスタイル)
「行動することで自分を変え、世界を変える〜視覚障害が教えてくれたこと〜」

第二部◇卒業生活動報告 15:10~16:50
「修学資金義務年限期間で得た経験と修了後の歩み
   〜 東海地方で産業保健に関わる23期卒業生のダイバーシティ 〜」 
発表者:23回生(敬称略)
1)水口要平 Aコースを経て独立系産業医へ  
2)佐藤博貴 専属産業医を経て大学(労働衛生分野)へ
3)長谷川(旧姓和田)しおり 
       専属産業医を経て健診機関(嘱託産業医メイン)へ
参加者数
30名
報告
道井 聡史(本田技研工業 鈴鹿製作所,29回生)

8月5日(土)に開催されました、第16回研究会について報告します。

今回は、第一部は初瀬勇輔様(ユニバーサルスタイル代表取締役、2005〜2012年 全日本視覚障害者柔道大会優勝、日本視覚障害者柔道連盟理事、日本パラリンピアンズ協会理事)の特別講演、ならびに第二部では会員の活動報告として23回生の3名の先生方(水口要平先生、佐藤博貴先生、長谷川(旧姓和田)しおり先生)からご講演をいただきました。

第一部では、初瀬様より『行動することで自分を変え、世界を変える〜視覚障害が教えてくれたこと〜』との演題にて、御略歴とともに病気発症から現在までにどのような変化や活動を続けられているかをお話いただきました。

 中学・高校生時代に勉学や柔道に明け暮れた日々を過ごしたことを面白おかしく話をされつつ、その後の浪人・大学生時代に両眼の視野を失ったことで日常生活での大きな変化を受けたが家族や友人、大学職員のサポートを受けながら乗り越えられたことを話されました。そのような大学生活を送る中で視覚障害者柔道に偶然出会い、その直後の第20回大会という記念大会に優勝したことで世界選手権大会への出場が決まるなど、スポーツをきっかけに自分自身が能動的に活動していく機会が生まれ世界が大きく広がったと語られました。「大会に優勝する前日までは毎日の日記をつけていたけど、その翌日からは何もつけなくなっていました。」と語られていたのが、その前後で気持ちが大きく変わったことを如実に示す言葉で強く印象に残りました。また、障害者スポーツによってコミュニティを作る機会を得られるが、医師から障害者スポーツを勧められて始める人は大変少ないという自身の経験を述べられ、周囲にそのような方がいれば是非とも日常生活を充実させるためにも障害者スポーツを紹介して欲しいという医療職側への期待も話をされました。

 これまでの体験談の後には、過去のパラリンピックを振り返りつつ1964年の東京大会で初めて「パラリンピック」という愛称が付けられたことや、近年のロンドン大会やリオデジャネイロ大会でのCMを見つつパラリンピックが大きく注目されるようになった経緯を紹介されました。初瀬様からも自分自身がパラリンピック理事かつ東京パラリンピックを目指す一選手として、2020年に向けて大きく盛り上げていきたいとの抱負を語られました。

第二部では、「修学資金義務年限期間で得た経験と修了後の歩み 〜東海地方で産業保健に関る23回生のダイバーシティ〜」をテーマに様々な分野で活躍されている23回生卒業生3名の先生方からの活動報告でした。

第一演者は水口先生から大学での修練後に専属産業医をする中で、東海地区で中小企業の産業保健体制をより充実させたいと感じ、独立の意志を固めていった経緯を話していただけました。好きな言葉として「天地人」を挙げられ、その中でも「人の和(=ネットワーク)」を強く意識しつつ、製造業・小売業・食品業といった多忙な嘱託産業医活動の最中でも個別対応だけで終わらず会社全体の体制や企業文化づくりを積極的に推進されていく姿勢は大変参考になりました。これからの10年として人材育成を目標に掲げられており、出会いによって人生が変わることを熱く語られた講演でした。

第二演者の佐藤先生は専属産業医を経て、その後の大学教員としての研究活動を話されました。まずは現在所属している名古屋市立大学環境労働衛生学を紹介され、医学・薬学・看護学の3分野が揃った医療系大学として他の研究室とも情報共有しつつ社会医学を推進していることを話されました。現在行われている研究内容として胎児期から小児期にかけての大規模コホート調査や化学物質を使用する中小企業を対象にした研究など、産業医としての実務経験を活かしながらも様々な物質の健康リスクの解明に取り組まれていました。リスク管理を進める上での考え方として、「専門家としての立場としては時にはリスクをとると判断することも必要」との話があり、これまでの経験や科学的根拠などを総合的に加味した上で専門家としての的確な判断が求められるという強い責任を自覚しました。

第三演者の長谷川(旧姓 和田)先生は、最初は三菱重工岩塚工場での専属産業医経験から努力して築いてこられた数々のアプローチの紹介がありました。また、産業医大卒の繋がりとして産推研東海地方会立ち上げ時期の事務局(2008年〜2013年)と2013年名古屋主催の産推研全国大会の事務局をされていた話もあり、東海地方会の歴史を感じる内容には懐かしむ声も多く聞かれました。現在は、健診機関に所属し専属産業医時代の経験を生かして健診診察医や嘱託産業医として活躍されているとのことです。発表内容からは実践的な取り組みがふんだんに盛り込まれており参考にしたい部分が数多くありました。また、先生の熱意と努力により、会社内での活動の幅が増えていき充実した産業保健体制が構築できていくプロセスを拝見できたのは今後に向けて大変励みになりました。

研究会には30名、終了後の懇親会にも演者を含めて25名の参加があり、研究会の内容以外にも諸先輩方から体験談を伺うといった深い話ができ、幅広い卒期の先生方が話の輪に入り相互に語り合う盛大な懇親会になったと思います。

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